メイズプリズンの迷宮回帰

上遠野浩平 祥伝社

  • ‘きっと大切なのは、どこかにある出口なんかじゃなくて、目指すものに行きたいという気持ちの方なんだわ。今は迷っているかも知れない。でも行こうとしていれば、いつか辿り着けるかも知れない― 出口だと思っていたところが、実は次の迷路の入り口だったとしても、向かってさえいれば、きっと ― ね?’

この本を読む前に、11/4の土曜の夜、日本画の展覧会の搬入直前に上記の文章の抜き出しを、はてなの感想文で先に読み、30分ほど泣いておりましたが、本書を読んだ今は涙が出ないのは、
多分、私が、目的を明確に定めて
なりたい状態をはっきりイメージして、
例えどんなに事になってもやり遂げたい事が見えて居る。分かっているからじゃあないかな…?
と思いました。

何故か、このシリーズは自分の今の状況、気分、とかなりマッチしています。
面倒臭くて後回しにしていた事が団子状態になってやって来ておりますが。
気分はすっきりしている、とか、そんな感じ。
お爺さんが大変、好きです。ホロリと。良い話です。
ディディオや麦田も好きだなあ
千条の前世が超気になりました。

奈緒瀬分がちょっと足りない。おいしいけど。
伊佐が丸くなったかも。
このシリーズ最大の謎は、ナイトウォッチをめがっさ読んでいる私は、ああ、やはり、そうだったのね
と納得しました。
この本は、あまり良い評価をされてないですが、その部分がネックになってるのかな。
人物の情景や心情が素敵だと思います。
鳥の文とか素敵です。

(追記)心が痛くなったので…下げます……。














あと余談ですが、23ページの‘「…見捨てられたの?あんたも」’
の部分でとらのあなで通販したローゼンメイデン水銀燈の同人誌(9/18の水銀燈オンリー発行)で公園で捨てられた女の子の人形を水銀燈が「私も見捨てられた、あたしたちはどうすればいいんだろう?」と話かけているところを、人に話かけられ後ろ手に隠す場面があり、
時期的に全くの偶然としか思えないのですが、
かなりヒビリました。
これがデジャヴか。