三尸虫と庚申講

唐代の中国の書『太上除三尸九虫保生経』にある三尸の画。向かって右から順に上尸、中尸、下尸。

三尸(さんし)とは、道教に由来するとされる人間の体内にいる虫。三虫(さんちゅう)ともいう。
上尸・中尸・下尸の三種類で、上尸の虫は道士の姿、中尸の虫は獣の姿、下尸の虫は牛の頭に人の足の姿をしている。大きさはどれも2寸で、人間が生れ落ちるときから体内にいるとされる。
60日に一度の庚申の日に眠ると三尸が体から抜け出し、天帝にその人間の罪悪を告げ、その人間の命を縮めるとされることから、庚申の夜は眠らずにすごすように