平清盛「宿命の対決」大河ドラマ感想

平治の乱の決着編。
先日、日本画公募展用の絵を先生に見せに行ったとき、日本画の先生は、現在名古屋ボストン美術館に来ている「ボストン美術館 日本美術の至宝」展の目玉、「平治物語絵巻」の感想を熱っぽく語っていました。
『逆巻く炎が、名古屋が空襲に遭ったときにみた炎とまったく同じだった。平治合戦絵巻は、源氏物語絵巻、吉備大臣入唐絵巻と共に、日本三大絵巻に数えられるとおもう』

今回は、その合戦絵巻のように、素晴らしいシーンになるに違いない!!!
と興奮しながらみました。
20:35頃までは、本当にその通りでした。
特に賀茂川を挟んで、三千騎の平家の大軍が、矢を大量に射掛けて、矢の雨が源氏に降り注ぐ様子は、映画「レッドクリフ」さながらで圧巻でした。
しかし、クライマックスが・・・
・・・なんで誰もいない、人気のまったく無い川原で源義朝玉木宏)と清盛(松山ケンイチ)の一騎打ちなのか・・・。
燃え盛る京都の街中で、それぞれの大将が一騎打ちするとばかり思っていたのに・・・。
私の期待が大き過ぎたのかもしれません。

燃えるセットが背景だと危険だし、撮りなおし出来ないしね。
源義朝の白が基調の鎧、平清盛の黒が基調の鎧が、大変美しいので、どちらかというと鎧の装飾に目を奪われていました。
現代的なデザインの、特注と思われる鎧です。
特に源義朝の白の鎧は、珍しい。

なぜ、源氏棟梁が受け継ぐ大切な刀「友切」改め「髭切」を川原に置き去りにしたのか?(源義朝「木刀一本でもあれば・・・」の遺言への伏線?)
なぜ、清盛が敵に背を向け座り込んだ、油断しきった状態で「お前は、次はない大切な戦に負けたんだ」と語るのか・・・今、清盛を倒せば、源氏は戦に勝てるじゃん・・・とか突っ込みどころが多かったですが。

清盛が策略を巡らせて、天皇を救い出すまでの描写が、ものすごく面白かったです!!
女装した二条帝が美しいですね、源義平も「いい女だ」と褒めていましたW
常盤御前武井咲)が大変美しい。凛としていました。
藤原信頼塚地武雅)が、「日本一の不覚人」らしい、大変よいバカ殿ぶりを発揮していました。顔に落書き最高!W
清盛に助命を願い出る二人の麿も、大変、気持ち悪さ、みっともなさがよく出ていました。素晴らしい。麿メイクも素晴らしい。
平重盛は鎌倉悪源太と一騎打ちして、よく無事だったなあ