ボストン美術館の至宝 前期

先日、金山にある、名古屋ボストン美術館の至宝 前期に行って来ました。

すごい人かと思いましたが、最終日少し前の午前中で、それほどでもなかったです。

入口に入ってすぐの毘沙門天像の掛軸に、痺れました。
鬼達が面白すぎる。院政期の絵画なので、いまの大河ドラマ平清盛が好きなので、ドラマの衣装と比較してみました。

吉備大臣入唐絵巻、は人物描写がユーモラスでした。水木しげるが、近いかな?
吉備真備が、唐に渡ると、鬼が出る高楼に監禁されるがその鬼は、遣唐使で渡ったが、日本に帰れず亡くなった阿部仲麻呂の亡霊であった、まで公開されてた。
後半は後期後期。後白河法王が作成を命じた。後白河法王は、「絵巻物で武士に勝った後白河法王」という題名の本が出ている。
後半はサイキックな展開に。

こちらも後白河法王が作成を命じた「平治物語絵巻 三条殿夜討巻 前半部分」 これは、作成を命じた後白河法王自体が、登場してます。
大河ドラマでもやりましたが、源頼朝の父さんの源義朝が、後白河院のホモの愛人、藤原信頼と組んで起こしたクーデターです。平清盛が鎮圧し大出世しました。
源義朝軍に三条殿を取り囲まれて、牛車に乗れ!!と後白河院が刀を突きつけられています。
騒ぎを知った公卿が牛車で、駆け付けて、大騒ぎしてます。
大河ドラマでは、描かれてませんでしたが、たくさんの女官や下働きの人が、武士に殺され死体が、井戸から溢れています。

ここは、ギャラリーがたくさんで大混雑でした。

初期の狩野派の戦国時代に描かれた金ぴかな屏風も沢山で楽しいです。狩野雅楽助の松に麝香猫図屏風の母子ネコかわゆす
お父さん猫はサントリー美術館にいます。

宗達派の芥子図屏風は、右側から見る、左側からみると、背が低い花だけor背が高い花だけが見える仕掛けがあります。

一番の見所は、今回の目玉、曽我蕭白の部屋です。超巨大な竜の絵が。34歳の作品。

私の感想は以外と小さい、かな?
当時のように襖でぐるりと取り囲まれたかった!
これはもう一度見たいです。
あとは、蕭白マニアで、京都や三重にも展覧会を見に行った私ですが、初めて見る絵がいくつかありました。
李白図屏風は、絵から、アル中のしょうがないオッさんだな〜感が伝わり笑えます。
朝比奈首引図屏風は、朝比奈というマッチョ武士が青鬼と首に縄を掛けて綱引き勝負してます。
鬼が岩を巻いてズルしてるんですが、慌てていて、面白い。
描写は、漫画だと、冨樫義博に似てるかも

虎渓三笑図屏風は、有名な画題で、中国の詩、道教、仏教の賢人たちが話しながら歩いてたが、話しに夢中で、渡るまいと決めた俗世の橋を渡ってしまい大笑いしてます。
蕭白が描くと、ディズニーの白雪姫の小人をもっと気色悪くした森三中風なオヤジたちがはしゃいでいて笑えます。

画集も二千円でお得でしたが、今回はボストン美術館に500円の寄付をして、岡倉天心の美術目録をもらいました。

ビゲローの写真を見て「ヒゲろう…。」とつぶやく人が多く笑えます。