マギ第279夜『勝者と敗者』の感想

”玉艶が”紅兄弟たちに迷宮を斡旋した、との衝撃の事実が…!
ジュダルが気ままに誘ってるのだと思ってたけど、玉艶がジュダルに迷宮を出させていたんだな。
紅玉ちゃんの話だと、迷宮に誘ってくれたのがジュダル、ということになってるけど。
これも真実の一つなのでしょうけど。
ジュダルは紅玉のことは友達ではないと言ってるし…(涙)
ジュダルが、組織に言われてるのではない、自分自身の意思で白龍を迷宮に誘って、とっときのジンを取っておいたと考えると、ジュダルが健気でいじらしいです。

アラジンと白龍がコンビを組んだら、何と呼ばれるのでしょう…未亡人コンビ?が一番しっくり来るけれど、修羅場しか想像出来ません。
てか、もう修羅場になってる(真顔)


シアン(青髪)コンビかな、やはり。Twitterでちらりと見た呼び方ですが。
青色コンビだと、ザブラックと同じく、同色繋がりですね。


アラジンさんが、急に兄弟会見に割って入り、白龍の逆鱗(ジュダルがもういない)に触れなければ、紅炎と白龍の話しが深まり(実は同じ目的を持っていた同士として)処刑を免れたかもしれないのに・・・と思うと、悔しいです。

しかしアラジンの気持ちも分かるのです。
紅炎を助けたい一心で、白龍に直訴すべく飛び込んだのでしょう。
しかしアラジンも想いが暴走してしまいましたね。

お互い、ジュダルを、アリババを、殺してしまったので、負い目と紙一重の憎しみを抱えているので、殴り合いが始まってもおかしくない。
しかも別れ際に「貴方はどう生きるのですか?」
と白龍は話を振っている。

でも、それを伝えるのはもっと後でいいんじゃないかな…? 別に今じゃなくてもいいのでは;;;;
そして言い方が拙すぎるよ〜

一緒に組もうと誘ったアラジンが紅炎陣営にいて助命を求めている(白龍ムカッとくる)→
「”君に”死んで欲しくないから…」と不穏な事を言う。(白龍混乱する)→
「兄弟をみんな殺した世界で、一人きりでどう生きるのさ?」
もう、ジュダルもいない(「お前の味方はジュダル一人きりだった」と宣言し、白龍を追い詰める)→
僕が殺してしまったと悔やむ(白龍、一瞬おちつく)→
アリババの名前を出し、自分の決めた生き方を述べる(白龍が殺したアリババの名前を出し気まずくさせる)→
「白龍くん、君のそばでだ」(白龍「何でだ!?オレに依存するんじゃねぇええ」)→
一応、白龍をほめてはいるが、ジュダル(味方)もいない、復讐も終わってどう生きてくのか想像できないとDISる
(白龍「一番触れてほしくないし、一度に言われても無理だから!」)→
ぐぬぬ、と凄い形相で耐えてる白龍に更にアラジン詰め寄る(白龍「一人にしてくれ!」)→
うるさーい!


アラジン先生は、紅炎おじさんの助命嘆願をするつもりなんですよね?
白龍を精神的に殺しに来たのではないのですよね?(汗)
紅炎を助ける、一本だけに絞って「ジュダル君と同じく、僕も白龍くんの味方だよ」と頭を下げればよかったのに・・・。
「兄弟だから、同じ煌の人だから、話し合ったらきっと君の味方になってくれるよ」と穏やかに話せばよかったのに・・・。
しかしアラジン殿の気持ちも分かるお。
アリババ君を死亡に追い込んだ白龍相手に冷静でいられる訳がない。
「もう、ジュダルくんもいないんだ。」と白龍相手に言ってるようで
実は、アラジン自身も「もう、アリババくんもいないんだ・・・」と心で言ってるように見える。
アリババを殺した人だから、心から白龍の味方になれる訳もない。
それに、仲間になろうと最初に誘ってきたのは白龍じゃないか…と、話してるうちに、白龍へアリババを失った悲しみをぶつけたくなっちゃったのだな。
シンドバッドおじさんに裏切られた失望も、若干混ざっている。

「自分で生き方を選んだって言ったじゃないか!! その先を僕に見せておくれよ!!!」と
白龍に、上からの態度で詰め寄っているっようでいて、アラジン自身も
「アリババくんもいない、シンドバッドおじさんも信用できない、白龍くんどうしたらいいんだい!?助けておくれよ!」
と言っているように、だんだん見えてきました。

いつも冷静なように見えて、実は、迷える人間くさい人にアラジンが思えてきました。
しかし「想像できるの!?見せておくれよ!!」で、
”白龍は一人でも生き方を決めて成し遂げる事ができる人”だとのアラジンの評価も見られます。
アラジンもジュダルみたいに「お前はすごい奴だ、見込みのある奴だ」と白龍を褒めればいいのにね。
ザガン攻略で、取り乱す白龍をアラジンは見てて、言葉攻めに弱いって知ってるハズなのにね。
いや、だから白龍を煽ったのか…?
無意識かもしれないけど、意地悪だね…。
でも私がアラジンだったらアリババくんを失った悲しみで、白龍の前で泣きじゃくってしまうよ。
やはり責めたくなってしまう。

そして白龍、だいぶ耐えたね!
ザガンの時の白龍だったら、大声で泣いていたよ!
でも、泣いてもよかったと思う。
泣いていいんだよ。ジュダルが死んだのに、白龍、涙をこらえて気持ちを胸に溜め込んだままじゃないか。
皇帝だからかな。

紅炎も、自分が処刑されるのだから、せめても・・・と弟たちを助け、共に煌を支えて・・・と、皇帝である白龍に理想をたくして言ってる。
でもアラジンも紅炎も、実は上から目線で白龍に言ってるのですよね。
白龍への労わりの気持ちがないよ。


白龍は実は18歳で、しかも皇帝になったのだから、折れないように一人で精一杯頑張ってるのですよ?
「誰をどう殺すかも…俺次第だ!!」と
啖呵を切ってるけど、紅明と紅覇を流刑にして命を助けてる白龍、優しいなあ
そして紅明、重症だけど生きてて嬉しい!

紅玉ちゃんは白龍のそばに、一緒にいるのかな?
シンドバッドの代理として? それともスパイとして?
白龍の后になるのかな? モルさんと一緒に…!?

でも紅炎は斬首刑なんだね…。
しかし逆の立場で、紅炎が勝者だったら、白龍も斬首刑になってたと思うの。
何せ玉艶皇帝を殺してクーデターを起こしたのだから、見せしめとして、公開処刑になってもおかしくない。
そしてアラジンが白龍の助命を紅炎に求めても、紅炎は白龍を処刑しただろうと思う。
白龍ときちんと語ったとしても。
自分の果たせなかった夢をお前はかなえたのだな、と気持ちを伝えないままに。、

今回、白龍も紅炎も、アラジンも表情がくるくる変わって、読んでいて愛しかったです。
特に白龍が時々、年相応の少年らしい表情なのがたまらん。
髪を下ろしてラフな格好で素顔を見せる紅炎もたまらん。

でも、髪をおろして寝巻き姿で縛られてる白龍は、きっとセクシーだったんだろうな〜と思うと、敗者な白龍も見たかった気もする。
きっと、冷静でいられませ〜ん!!