マギ第278夜『兄弟の対面』の感想

ものすごく濃い内容でした。(構図や絵も含め)
冒頭の白龍INバルバッドの文字だけで胸が熱くなった。
(モルジアナやシンドバッド、白瑛にはもう会ったのかな?)

今まで白龍が紅炎に(一方的に)憎悪を募らせて、シンドバッドに利用されてしまったワケですが
その二人がようやく、まともに話し合いをしたわけです。
想像通り白龍はギラギラしてましたが、紅炎は意外にも冷静というか、諦めや悟りの境地にでも達したかのような冷静さでした。

予想では紅炎はもうっちょっとカッカしてるんでは?!と思ってましたが、捕虜という立場なので、仕方ないかな。
見開きで両端で向かい合ってる白龍と紅炎の図で、心奪われました。
勝者で皇帝という立場なのに、うな垂れて少し辛そうな白龍に!

やはり紅炎の剣は、白雄の剣でした。
しかし白瑛さんも、よく似てる剣を持ってるので、同じ剣を二つ白雄は持っていて
生きてる間に紅炎に、死ぬときに持ってた剣を白瑛が持ってるのかな?

白龍は完全に、紅炎が「白徳と皇太子2名の暗殺」が玉艶だった、と知っている前提で話をしていますね。
そして紅炎も話しに応じている。
敗残兵に殺されたと信じきっていたのは白瑛(と紅玉?)だけだったみたいですね
客観的に見ても怪しすぎるのに。
白瑛は、母親の玉艶暗殺に関わってないと信じきっていたのか、その可能性を考えないように蓋をしていたのかな?
前者ぽいですが。。。

この感想を書くにあたり、15巻を読み返しましたが、「通じ合えず、分断され、争いの末に死に絶えぬように」のコマが、
紅炎が白龍を切り殺してる絵でビックリしました。

15巻の時点で紅炎も「アルマトランが〜云々」という難しい抽象的な話ではなく、
今週の話みたいに、「父君と兄君が、(愛された者を殺された復讐による)恨みの連鎖では、民が死に絶えてしまう。その為には、戦を無くしたい。
だから力を貸してくれ。」
ともっと分かりやすい言葉で言えば、この二人に話し合いの余地が生まれたのに。

それでも白龍は、玉艶への復讐衝動を抑えられなかったのだろうけど。
そこまで踏み込んで紅炎が話さなかったのは、白龍は大したことが出来ない、と見くびっていたのだろうな。
フェニックスの戒めを、いつの間にか掛けていたのは、やっぱり話し合いが面倒臭かったのかな。
苦痛を与えて、無理やり復讐の意思を封じて放ったらかしにしても、構わない。
戦をなくす為ならば、白龍の葛藤など軽い存在だ、と思っていたのだな。
自分の都合の良いように扱われ続けるのは、もうウンザリだ!とジュダルも怒っていましたね。

白龍の中では、玉艶の暗殺の罪を知りながら戦わなかった紅炎は、憎悪の二台巨頭になってますね。
フェニクスの戒めのせいで、玉艶戦でかなり苦労してたので、紅炎をブチ頃したいと白龍が思っても仕方ない。

白龍は、紅炎には玉艶が殺せたはずだ、と言うが、
もし紅炎が玉艶を殺そうとして、組織の魔道士の諜報を潜り抜けるのは至難の技ですし、
白龍を含む煌帝国の金属器使い全員+大量の白兵戦でなければ玉艶と互角に戦えないと思う
そうなれば玉艶の災厄並みの魔法で民が死に絶えるので、
白龍にしか倒せなかったと思う。

ジュダルは白龍の為だからこそ、取っておきの金属器を出して、マグノシュタットの黒ルフの核を回収し
難しい転送魔法や絶縁結界を覚えた訳ですから。

「この世界から戦をなくすことだ」のページのコマがエグくてびっくり。
少年誌なのにベルセルク並みの残酷描写でいいのか?!と思ったけど、進撃やH×Hも、もっと上の残酷描写してるからマギも解禁したのかな…

紅明が幼いのだけど、10歳〜11歳位かな?
文官タイプの人なので、実線に出てたのが意外でした。
でも現場を知らないと軍師は出来ないですしね。
「俺は、戦う意味を失いかけていた」のコマの幼い紅兄弟の隣でうな垂れてるのは紅徳パパなのかな?

いまだにベールに包まれている白徳帝の素顔が・・・!
と思ったけど、まだ見れなかった;;
しかし口ひげと顎鬚が豊かで長髪なのは分かったよ!
関羽みたいな外見なのかな〜

やっぱり白龍が、白兄弟&父上と戦場を見てないってのは大きいですね。
白龍は、煌の民を守る、どう運営するか、というビジョンが欠けているので。。。
その点は白龍はヤバイです。

「そんなの……!!」と苦悶してる白龍がたまらん。(*´Д`)/ヽァ/ヽァ
愛おしいです

「紅徳の代わりに玉艶と組み皇帝になる。おまえはそうしなかった!!!」と白龍は言うが
正直「無茶言うなよ」と思った。
17歳の紅炎が37歳の玉艶と夫婦になるのか・・・無理ゲーだと思うのだが、私はね。
私だったら、恐ろしすぎて皇帝になれたとしても、お断りしたい。
王になれなかったんだ、という紅炎を責められないよ。
白龍は、自分の母親だから、というのもあるけど、
(無条件で女性としての評価が高いという意味で)皇帝になれるのだったら、玉艶と結婚できると思ってるんのだな。

たぶん白龍は、紅炎が皇帝になっていても、玉艶と紅炎を討っていたと思うけどね。

「玉艶は得体が知れない、本当に死んだのか・・・?」の紅炎の台詞で、アルバが玉艶の体を乗っ取った頃のことが明かされるのかな?
白瑛さんが今アヤシイですけど、注意深く見ないと気付かないレベルですから、得体が知れないと思う。

これで白龍と紅炎がもっと話し合って、協力して良い方向に行くといいな。
処刑しなくても、白龍の気が済んだように見えますし。

先週、急展開すぎて、しかも新編集長による「多くの連載作品が紙面を去り」発言で
マギもうすぐ終わっちゃうのかな?と思ったけれど、
今週も急展開で、もうすぐ終わりそうだけど、白龍と紅炎気持ちに焦点を絞って
じっくり丁寧に描いててくれて、物凄くよかったです。
もうすぐ終わりそうだとしても、大高先生ならば、雑な展開にならず、納得のお話を描いてくれると信じれる今週号でした。