クビシメロマンチスト 西尾維新

  • ネタバレ有り

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社ノベルス)

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社ノベルス)

昨日一日中かかって、半年ぶりに、しっかり読むのは一年以上ぶりに再読した。
 この本を一回目に読んだ時はは
「上手いけれど、痛々しい(自分の命を守る為、という理由もあるかもしれないが、指をあそこまで折る必要があるのか? とか いーちゃんは女子には腕力の暴力を振るわないが、言葉の暴力は振るうのか?とか)、
未熟で早熟(言葉を、修飾語や難しい言葉を沢山並べて、若いけれど、非力だけれど、何者よりも優位、という思い込みを感じさせる…語り部の一人称で、その性格が前面にでている文章だから、か)」
という印象を受けたが、読み返すと
 智恵ちゃんとの会話直後の巫女子ちゃんの奇行にぞっとしたものです。
みいこさんも、数ヶ月以内に死んでたかもね。
この本で一番すきなのは智恵ちゃんです。
巫女子さんは、言動や仕草は、〝萌え〟で可愛いけれど、本質的に好きになれないタイプですな。
上遠野浩平氏の最新刊「ブギーポップ・オルフェの方舟」の二人が好きになれないのと
同じ理由です。
でも、以上終了の「わたしはそんないっくんが大好きです」の場面は、最初に読んだ時は、「ふぅん」位にしか思わんかったのですけれど、
オチをしってから再読すると痛ましい…心に突き刺さる感じがしました。
「ともちゃん…ともちゃん…」の辺がたまらん。

x/yの筆記体の意味は、最初に読んだ数年前は
”「いっくん」を物凄く汚い字でかいたのでx/yにみえた”のだと思っていました。
実際に書いてみたけれど…。
で他の感想の説を読み、まぁ日付(とある人物にとっての特別な日)の方が納得がいくなぁ、
むいみちゃんとの会話でヒントが出てるし…計画的犯行だし
と、数年越しの謎が明らかになったのでした。